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2009年5月14日 (木)

たかどのほうこ「ピピンとトムトム」

…生きねばならぬ。精一杯、幸せに。

と、今日ものっそり起き上がる。

希望のため、ふっくりと弾力のある、日々の現実を、夢と重ねて生きる力を取り戻すため。静かな慰撫を得る。

現実逃避と、呼ばば呼べ。
心を、春の午後のお日さまのぬくもりでくるみこんでくれる、(赤むけ因幡の白兎をつつんだふわふわの蒲の穂のように)懐かしい、物語がいいのだ。赤むけしちゃったひりひりが、自前の白い柔らかな毛皮に覆われるまで、繭のように、魂を護ってくれる。

…で、嬉しい、たかどのほうこさんの新刊なんである。
「ピピンとトムトム。(怪盗ダンダンの秘密)」

独特のヒューモアが、心に、暖かくしみる。


その、永遠に色褪せない「女・子供・年寄り」の豊かな世界、至上の幸福、うつくしさ。
活躍する登場人物は、100歳のチェントおばあさん、9歳のピピンとトムトム、ピピンの住むアパート、ドレミファ荘の大家三姉妹。

天国に行くために、今まで重ねてきた、小さな日々の罪をすべてつぐなわねばならぬ、と、毎日点数をノートに記録しては一生懸命善行を積むチェントおばあさん。

怪盗騒ぎに、土曜の夜に空家に忍び込んで泊り込んで大活躍する、ピピンとトムトムのワクワク。

末の妹がお嫁に行ってしまうのがさびしいから、デートの相手に難癖ばかりつけているお姉さんたちの、そのステレオタイプの優しいヒューモア。

そして、お約束の、素晴らしいハッピーエンドのホームパーティ。


…ああ、こうでなくっちゃだい。

シンプルで優しい、幼稚さ、とも見えるような子供世界の言語を貫く、正しさへの祈りのような、ぬくもりがある。或いは、夢見られた、永遠の「超・日常」(「サザエさん」的な理想の永遠に繰り返されるイデアの日常)。

人は、正しく生まれ、愛され、育てられた、その子供のとき抱いた世界と未来への夢の貯金を資本として生きているのかもしれない。

「宇宙飛行士になるより、地球にいるほうがずっといい。」
と言い放つ9歳のピピン、小さな町の理想郷。

時折、すっぽりとそこに戻り、目をふさぎ、内面の正しい光ですべて世界を映し出す、擦り切れ、忘れられた心の内側の眼を開かねばならぬ。(「わが上なる星空と、わが内なる道徳律」に感激する、カントの感動とともに。)

あるいは、それは、世界を解釈する、ひとつの手法であり、大人社会の現実論理を、別の言葉で言い換えたもの、斜めから見たもの、すなわち、風刺、という攻撃力、破壊力をも持つ可能性をもっている言葉なのではないか、とも思う。

それは、「小説」の言葉というよりは、「童話、芸術」の言葉の持つ独自の力としての意味だ。


…あたたかな色彩の絵も、とても素敵にマッチしていることも、特筆。
さとうあやさん、この人のイラストも、可愛くって、大好きです。
(以前、「バレエをおどりたかった馬」で、踊るウマの表紙にほれ込んで、読んでしまったことが…面白かった。)

さて月曜日、大慌てのつめこみ魚そぼろ弁当
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魚味噌そぼろ、若菜・ゆかりの三色ご飯、人参とじゃがいものきんぴら、沢庵、オイルサーディンと新玉葱のサラダ(自家製オイルサーディン、生姜、めんつゆ、人参、さらした新玉葱)

まだまだ厳しい水曜日、
体力気力回復・牡蠣ニラ丼弁当
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牡蠣とニラの甘味噌炒め丼(葱、牡蠣、ニラ、人参をわあっと炒めて、塩胡椒、酒・醤油、みりんと蜂蜜、甜麺醤に柚子七味でこってりパワフル。)生姜醤油と新玉葱、オイルサーディンの和えもの、水菜と魚味噌のマヨサラダ、つまみ菜、レタス、じゃがいもきんぴら、人参とズッキーニの味噌漬

木曜日、またまた田舎パンランチ
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軽く炙った田舎パン、うんとスパイシーカレーポテトサラダ、やっぱりカレー焼きズッキーニ、ゴーダチーズ、ローストポーク、レタス、つまみ菜、卵サンドの中身風卵サラダマスタードフレーバー、(ゆで卵、白身は刻むんだけど、黄身は手で大きめにほぐっとほぐしたワイルドバージョンだ!)

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